出産や子育ての「神話」から自由になる

出産や子育ての「神話」から自由になる


また更新が空いてしまいましたが、この間に子どもが生まれました。で、そんなライフステージの変化期に面白い本を読んだのでシェア。それが

「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実 (光文社新書)

出産や子育てには、「神話」とも呼んでいいような言い伝えが数多あります。

例えば
「母乳で育てたら頭がいい子になる」
「帝王切開で産まれたら辛抱がきかない子になる」
「保育園なんてとんでもない。3歳までは母親が育てるのが一番」
・・・言い出せばキリがないですね。

私も実際に、こういったニュアンスのことを先輩ママたちに面と向かって言われたことがあります。もちろん相手はよかれと思ってアドバイスしてくれているので悪気はありません。めちゃ誠実。だからやっかい。

仕事柄、ファクトチェックの重要性をたたきこまれてきた私ですら、初めての妊娠出産の際には、こういった「神話」に振り回されたことも事実。
地域の支援センターで「もうすぐ保育園の0歳児クラスに入園できるんだ!」と話したら「こんな赤ちゃんで保育園なんて(かわいそう)」と言われて、ズドーンと落ち込んで帰宅したこともあったっけ。

もちろん、「子どもとできるだけ長く一緒にいたい」「母乳育児は幸せを感じる」といった個人の価値観や選択は尊重されるべきだし、それが実現できるように周囲がサポートすることはとても大切だと思います。

でも・・・

本当に「母乳で育った子どもの方が発達が優れているのか?」「早くから保育園に入れることは、子どもにマイナスの影響を及ぼすのか?」

と聞かれたら、そんなエビデンスなんて見たことないんですよね。だいたいが、発言者の経験だったり感覚だったり思い込みだったり。特にネットには真偽不明な情報があふれているし。

この本には、経済学をはじめとした様々な科学的研究の成果をもとに、エビデンスを示したうえで、家族がより幸せになるためのヒントが紹介されています。ちなみに冒頭に挙げた3つはここではすべて明確に否定されています。

もちろんまだ明らかにされていないことはたくさんあるし、データも読み解き方次第ですが、この本に挙げられているエビデンスはなるほどなぁと思うものが多く、個人的にも数多の「ママ神話」から解き放たれて気持ちが楽になりました。特に、ベラルーシで行われた母乳と粉ミルクで育った子どもを比較した大規模調査は、現在16歳時点の結果までわかっていて興味深かったです。日本でも同様の検証ができたらすごいですね。

ちなみに、以前読んだお医者さんは教えてくれない 妊娠・出産の常識ウソ・ホントも、「学力」の経済学 も、データと理論で妊娠・出産・子育ての常識を検証していて興味深かったです。

そうは言っても、「幸せ」になるために何を選択するのか、結局は自分次第。「神話」に惑わされず、かといってデータにかんじがらめにもならず、幸せな子育てをしていけたらいいなと思っています。